SSH配線アレンジ

配線

SSHタイプのギターのピックアップ切り替えを変更しました。

オリジナルの配線

元々は通常の5wayレバースイッチに加えスイッチポットでリアがタップできる、というごく一般的な仕様です。今回はそこにテレキャスター風の音としてフロント+リア(シングル)を加えることにしました。

方法として手っ取り早いのはレバースイッチの位置に関わらずフロントまたはリアをonにするスイッチを追加することでしょう。レバーをフロント(またはリア)に入れているときにリア(またはフロント)をonにすればフロント+リアが得られます。

しかしスイッチが増えては操作が煩雑になりますし、そもそも今のスイッチポットの操作感にも不満があるということだったので、レバースイッチのみで必要なバリエーション得られる方法を考えました。スイッチポットは故障しやすいので排除できるならそれに越したことはありません。

要望は【フロント/フロント+センター/センター/フロント+リア(シングル)/リア(ハム)】。この通りの順番にするにはスーパースイッチを使わざるを得ませんが、フロントとセンターを入れ替えれば通常のスイッチのまま(配線すらやり直さずに(現実的にはピックアップからのリード線の長さを調整する必要があるでしょうが))【センター/フロント+センター/フロント/フロント+リア/リア】となります。

更に、マスタートーン化してレバースイッチのトーン選択回路を空けたことで、2番に入れたときにリアをタップしてフロント+リアシングルにする機能を組み込むことができました。

リアのツマミは完全にダミーになっています。コンデンサは元々フロント・センター用に47nとリア用に22nがそれぞれ使われていましたがマスターには47nを選びました。スイッチポットでコンデンサを切り替えるおもしろ機能も頭をよぎりましたが余計なことは止めておきます。せっかく憎むべきスイッチポットを排除できたんだから…

リアのタップではリア側のコイルを出力させていますが、これが元々のフロントピックアップとはハムキャンセルにならないのでセンターと入れ替えています。

ピックアップ切り替え操作においてフロントとセンターが入れ替わっているのはややこしいかもしれませんが、パーツ交換をすることなく、レバースイッチ操作だけで必要とするバリエーションを全て呼び出せるようになりました。

今回はピアニスト・コンポーザーとして活動している方の宅録用途のギターでしたので、相談の上でこのようなスイッチ操作に落ち着きました。

フロント+リアの音は予想以上に「っぽい」音です。たとえば普通の3シングルのギターでもフロントとセンターを入れ替えるだけでフロント+リアが得られるようになりますね。いろいろ考えるのは楽しいです。

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